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オータアサミのシネマトペ!

ミニシアターの元劇場スタッフが発信する映画ブログ

【変態仮面】パロディとパクリ【映画】

《パクリとはなんぞや》

先日多摩美の卒業制作がいわさきちひろさんのパクリだとニュースになりました





私はデザインのことはよくわからないのですが、これってパロディじゃないんですかね???



「パクリだ」と指摘されるほどいわさきちひろさんの絵は有名で個性的、
美術を専攻している人間がわざわざタッチや構図まで自分のものだと主張するもんじゃないと思うんです。

アイドルに会いに行くオタクと判断されそうな場面を
いわさきさんのタッチを借りて視覚的にいわゆる"美しいもの"に変換したんじゃなかろうか。

ただ美術大学は一般的にオリジナルを求められる要素が強そうだし、卒業制作に持ってくるには批判されてもしょうがなかったのかも。
もしいわさきさんを意図して使用していたとしたら、私結構好きな作品だけどな。

こういう「あからさまに同じもの」なのにみんなが笑えるものもあります。
今回見たのはそんな作品。






変態仮面
■監督
福田雄一
■キャスト
鈴木亮平
清水富美加
片瀬那奈
ムロツヨシ
■日本公開
2013年
■製作国
日本
■上映時間
105分


《3行あらすじ》
図体はデカイが喧嘩は弱い主人公が
使用済みパンツを履くと覚醒!
学校を乗っ取ろうとするヤツに立ち向かう話


《のっけから立派なパロディ》
まずオープニングがスパイダーマン
立派なスパイダーマン
決めポーズも、高い建物で物想いにふけるシーンも、振り返るとやつがいる。

「この映画面白くするためにパロディしてますが、何か?」


この開き直りがきっと冒頭の大学生にも必要だったんだ。
美大じゃだめなのかしら。ナンセンスなのかしら。


《私マジョリティ》
テンポよく、軽快な下ネタと、アホみたいな必殺技で
普段の悩みがバカらしくなってくるわけですが、
色んな方のレビューにあるように鈴木亮平の肉体作り込みが




(アラサーですが言わせてもらいます。)






マジでヤバイ




《骨格は王道ヒーロー》
これもマスク同様予定調和がとっても楽しめる映画です。
ヒーロー誕生→活躍→危機→ハッピーエンド
安定ですね。グッドです。
分かってるから脇の部分までしっかり楽しめるというもんです。
ただヒーローものだからとお子さんと見るのはどうでしょうかね。
少年少女の大好きそうなワードが多いんで、後が大変そうですね。

と、思ったらPG12指定でした。
子どもは親と見る前提!!!!!フクザツ!!


《そんなことで、オータ的パロディとパクリの差》
開き直って作品が昇華してるのはパロディ
自分のものにしたいというやらしい心が人々に伝わるとパクリ

結局どれだけの人に受け入れられるってことなのかな。
そんなとこでどうでしょ。

【ヘイトフルエイト】映画狂の娯楽大作【映画】

《カラダは正直》

映画はジャンル問わず鑑賞しますが、




合わないと容赦なく寝落ちしてしまい




激しい喧嘩になっていたあの頃…





3時間級で眠気がこないと相当面白かったんだなーという判断材料になります。









《ヘイトフルエイト》
■監督
クエンティン・タランティーノ
■キャスト
サミュエル・L・ジャクソン
カート・ラッセル
ティム・ロス
ジェニファー・ジェイソン・リー
■日本公開
2015年
■製作国
アメリカ合衆国
■上映時間
187分

《3行あらすじ》
それぞれ「何かを」隠した密室の中の8人
繋がりに気づきだして殺し合い
事件の真相プレイバック


《良い度の過ぎ方》

前作のジャンゴ(2時間45分)を見て開眼。
(監督のキャラが立ちすぎてて食わず嫌い)
この人のは3時間級でもイケる!!
人殺しすぎ血まみれ胸糞の度が過ぎてて笑っちゃう男臭いゾーンです。
この人の映画って少年の戦いごっこをリアルに映像化した感じ。
何故かハマるときは同じベクトルの(雰囲気の)作品に引き寄せられるようで、園子温監督の作品も同時期に連チャンで見てました。



ギークパンピーも》

タランティーノさん筋金入りの映画狂で
各所に様々な映画のオマージュが隠されていたり引用があったりするようです。
こういうのすぐ気付く知識量がある人、憧れますね。
私は右から左に情報が流れていくタイプなのでほとんど気づきません。


しかし!
偉大だわぁ…




と感心してしまうのはらそんな鈍い私が見ても作品として面白かったー!と文句なしに思ってしまうところ。
この世界観にハマってしまえば、ギークパンピーもみんな楽しい!
どちらかというとマニアックなレビューが多いのかなーと思うんだけど、思い切って見終わった後は想像以上の大衆感でスカッ感あり〼
私のように食わず嫌いの人はまず味見してみるといいですよ。ちょっと趣味の偏った娯楽映画です。



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【エスター】これがベストオブホラー【映画】

《夏も終盤ですが》

時たま旦那や友人とホラー大会が開催されるのですが



お決まりのスクリームや




グリーンインフェルノ





ちょっと渋いとこでローズマリーの赤ちゃん




それらを抑えて私的絶対ホラー金字塔は迷うことなくこの少女であります。









《エスター》
■監督
ジャウム・コレット=セラ
■キャスト
イザベル・ファーマン
ヴェラ・ファーミガ
ピーター・サースガード
■日本公開
2009年
■製作国
アメリカ合衆国
■上映時間
123分


※今回の映画は絶対にネタバレ読まない方が楽しめます!!結末には触れないよう気をつけますが、未視聴の方は是非見てから読んでください!!
















《膨れ上がる異物》

映画は悲劇的な死産のシーンからスタート。
ただこれは幸せな家族が壊れていく序章。

赤ちゃんを迎えられなかったケイトとジョンは、彼女に与えるはずだった愛を注ぎ込む子どもを孤児院から家族として迎えることにします。

大勢の子どもたちが賑やかに過ごす孤児院で、ひっそり絵を描いているミステリアスな少女エスターを気に入り里親になることに。

この少女が、コールマン家を内側からミチミチと破壊していくことも知らずに…


《思ったよりも身近なホラー》

とにかく出てくる大人があまりに浅はか。ここが良い!

「愛するべき。信じるべき。うちの子に限って。」
そんな思い込みの隙間を満たしていくのが"異物"エスター。
映画の中では彼女がサイコパスな人間であるためにここまでの悲劇になるものの、どこか身近な題材。
誰かのためにしたと思っている行動が、周囲から見られる自分のための行動だったりして。なーんか思い当たる節がある。
気付かぬうちに異物のナイフが首に差し掛かってるかも。

特に女性は男性よりも怖さ倍増じゃないですかね。
攻め方にタブーがない。もうこれはとりあえず見てとしか。


《衝撃、そしてうすら哀しい》

この映画を見た後ふと脳裏に浮かぶのが「少年は残酷な弓を射る」。



(こちらもオススメ)


私はあの映画を強烈なマザコン映画と認識しているのですが、後味が似てる。
愛されたいという思いが歪みきってたどり着くうすら哀しい悲劇。
ラストは是非是非実際に見て目撃してください。


ということでとにかくとにかくとにかく見ごたえのある大傑作ホラーです。
残暑にいかがですか。


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【映画】"解りやすい"は正義だ【マスク】

《スカッとしたいのよ》

映画好きな大学生に見られる分かりにくい映画崇拝派






恥ずかしながら私もその1人でした「ラストを放り投げられた後の余韻が好き」とか大声で語ってました神様もうしませんからどうかどうかあの頃のときめきメモリアルみたいな鮮やかな紫色の髪の毛の私を葬ってください南無南無南無南無南無南無






そうこうしているうちに社会の荒波に揉まれ


自分の時間が少なくなると


こうなる





私はこういう時ミニシアター系ヒューマンドラマよりは、アメコミ単純明快予定調和どんとこい!の方が元気でます。




《マスク》

■監督
チャールズ・ラッセル
■キャスト
ジム・キャリー
ピーター・リーガート
キャメロン・ディアス
■日本公開
1995年
■製作国
アメリカ合衆国
■上映時間
101分

《3行あらすじ》

気弱なお人好し銀行マンが
欲望大開放魔人マスクに変身して奔放に暴れてみるも
あれ、マスクなくても良い人生じゃん という話


《愛すべき予定調和》

とにかく考えるのやめてゲラゲラ見よう。
ポップコーンとコーラを装備しよう。

どうやらマスクってアメコミのヒーロー?主人公?らしいのですが(映画しか見てなくて知らなかった)
ルーニーテューンズ↓のタスマニアンデビル



みたいなCGが超キュート!これぞメリケン!いいぞいいぞ!
主人公のイプキスは自宅でもアニメ見てたからそういう変身になったのかも。

さー物語は皆様の想像通り、ハラハラありロマンスありセクシーなキャメロンディアスありでおおよそ上手いこと進んでいくのですが、
この予定調和って考えたくない時にとっても大事。
もう話は大体分かるから大船に乗ったつもりで観れるもの。安心してください、大体予想通りですから。
こういう時は視覚と聴覚が喜ぶ作品が1番!
ちなみに音楽はビッグバンドが耳に残る、体動いちゃう系です。

大学生オータ、"コムズカシイ"はかっこいいんじゃないんだゾ!
しぼんだ大人の私を救ってくれるのはこういう映画なんだから。


☆☆☆☆☆☆☆★★★星7
とにかく頭をからっぽにしたい時に

【映画】古傷えぐって立ち上がろう【ヘドウィグアンドアングリーインチ】

≪思春期の衝撃≫
ヒリヒリの思春期真っ只中・高校生オータの心を奪っていったのは




レオ様でもなく






ギャロ様でもなく



















この人でした。

≪ヘドウィグアンドアングリーインチ≫
■監督
ジョン・キャメロン・ミッチェル
■キャスト
ジョン・キャメロン・ミッチェル
スティーブン・トラスク
マイケル・ピット
ミリアム・ショア
■日本公開
2002年
■製作国
アメリカ合衆国
■上映時間
92分





≪3行あらすじ≫
全米各地を売れないロックシンガーのヘドウィグが

人気ロッカー・元恋人のトミーを追いながら

本当の自分に気づいていく話






≪この映画。上から見るか、下から見るか≫

ヘドウィグはエンターテイメントであり、ロードムービーであり、音楽映画で、恋愛映画で、ヒューマンドラマで、セクシャルマイノリティ映画で、最終的に







と、思わせてしまう映画。
日本公開から14年。繰り返し観賞してしまう麻薬のような魅力は、この映画を楽しむ角度で全く違う印象を受けるところにある。

捨て曲ナシのサウンドからミュージカル映画として楽しむも良し。
脱出したと思ったらベルリンの壁が崩壊してしまう運命の皮肉さにハンケチを噛むも良し。
ヘドウィグのトミーに対する執念に過去の失恋を重ねても良し。
ただ私が1番心を揺り動かされるのは自分を守ってきた殻を少しずつ捨て、孵化するように自分の根源に還っていく物語。

誰しも1つや2つ、縛られる過去の出来事がある。
それを自分の腹の中に抱えたまま生きていくか、どこかで捨てて生きていくか。
私はその1つの答えがここにある気がして、人生の岐路に立つ度観賞してはヘドウィグに奮い立たせてもらっている。

初めは画面の毒々しさとヘドウィグの必死さに首をかしげる人もいるかもしれない。しかし、自分が女でないことで恋人が去り、大切な曲は盗まれ、挙句股間に残っているのは手術に失敗して出来た1インチの突起…こんな傷だらけの人間、あのぐらい攻撃的にならないと立っていられないはず。

そう。ファッションの分厚い殻は、過去の悲しみから自分を守るヘドウィグの自己防衛なのだ。
そこから解放された時、ラストの暗闇に消えていく彼が92分のうち1番美しいことにハッとさせられる。


☆☆☆☆☆☆☆☆☆★ 9/10
人生うまくいかない。そんな時に。



オータアサミのシネマトペ!

このブログは
学生時代バイト先の映画館に入り浸った私が




就活でお祈りされた時に元気をもらったあの映画や



ちょっと人生を変えたこの映画




三十路を超えてやっと手をつけたこんなシリーズもの


についてお話しするイラスト映画ブログです。
どうぞよろしくお願いします!